【プロカメラマンがあなたを撮る理由とは??】 – photo home kitai

【プロカメラマンがあなたを撮る理由とは??】

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先日、カメラマン仲間との会合でこんな話がでました。

『機材の性能がどんどん上がる中、一般の方でもそれなりの写真が撮れるようになってきている。
今後、僕らプロカメラマンが淘汰されていく時代が訪れるかもしれない』

 

僕はそれを聞いて『そんなことはない』と思いました。

 

元々カメラマンという職業は試験などがないので、アマチュアとプロの境目が分かりにくい職業であり、
『僕はカメラマンです』と言ってしまえば誰でも『なれる』職業ではあると思います。

 

僕が以前、写真制作会社に勤めている時、沢山の外注カメラマンさんやアルバイトカメラマンさん達とお会いしてきましたが、平日は別の仕事していて、土日だけウェディングの撮影で頑張っているカメラマンの方も沢山いらっしゃいました。
その中で、写真だけを生業にしている人と、そうでない人を比べた時、必ずしも前者が良い写真を撮るとは限りませんでした。
土日だけ撮影している人や、アマチュアの方々の方が素敵な写真を残している事もあります。

 

確かに機材の性能はどんどん良くなってきています。
シャッターを押すだけで、ある程度の写真が撮れるようになってきているのも確かです。

 

じゃあ、本当にプロカメラマンは必要ないのでしょうか??
プロカメラマンとはどんな存在であるべきなのでしょうか???

 

突然ですが、剣道の世界には『気(き)・剣(けん)・体(たい)』という言葉があります。
相手への有効打突と認められるには、気合い、竹刀の動き、体捌き、が揃わないと一本と認められないのです。

 

これは僕が求めるプロカメラマン像に似ている気がしています。
・【気】気合い⇒良い写真を撮ろうという気持ち!
・【剣】竹刀の動き⇒カメラを使いこなす技術!
・【体】体捌き⇒身だしなみや、その状況に相応しい立ち居振る舞い!

 

これら全てを、クオリティの高いもので毎回ご提供できるからこそ、プロカメラマンと呼べるのではないかと思っています。

少なくとも僕は、毎回そこを意識しながら撮影をしています。

経験だけでもダメ、技術だけでもダメ、気持ちだけでもダメ。
3つがバランスよく高いクオリティで、しかも、毎回ご提供できている必要があります。
これはとても難しい事です。
でも『プロであること』とは、形は違えど、どの世界でもある程度同じ事が言えると思っています。

 

 

例えば、いくら経験が豊富なプロカメラマンと呼ばれる人でも『めんどくせぇなぁ』と思いながら撮影している人の写真は【気】がありません。
写真が綺麗だったとしても、その態度にガッカリしてしまいます。

 

逆に、親戚のおじさんやご家族の方は、プロカメラマンに比べると知識や経験は浅いかもしれませんが、【気】の部分をとても強く持っている人がいます。
そんな人の撮る写真は、時に僕らの持っている経験や技術を上回る事があります。
見ていてとても心打たれる事があります。

 

以前、子ども写真でとても人気のあるカメラマンさんが『本当の最強カメラマンはお母さんです。お母さんが僕と同じだけの知識と経験があったら、僕は太刀打ちできない』と言っていました。
子どもにとって一番心を許せる存在はお母さんであり、同時に、一番良い写真を残してあげたいと気持ちが強いのはお母さんだからです。
僕はその話を聞いた時、『お母さんには勝てないのか!』という悔しさが込み上げてきたのを覚えています。
しかし、自分に子どもができてその事も少し分かってきました。

 

そして【気】の部分の大事さを改めて感じました。

 

新しい機材を買ったり、カメラの勉強をする事ももちろん大事です。
ですが、お客様の心に寄り添い、お客様のお気持ちにシンクロする事。
何が好きで、どんなお気持ちで、何を大事にしたいか。
それを考える事も同じくらい大事です。

 

本当は【剣】や【体】の事もお話したかったのですが、なが~~くなり過ぎてしまうので、また次回にするとします。

 

今後、皆様がカメラマンを探すことになった際には、何かの参考にしてみて下さい。
但し、『あなたにとって、プロカメラマンとは?!』と突然問いただしたら、変な人だと思われるので要注意です。

 

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